子育ては1人ではできないのに、なんで日本のママ達はみんな1人で子育てしなきゃならないの?

日本は本当に、子育てしづらい国だと言われていますよね。
日本という国では、いまだに家事と育児は女の仕事という根本的な考えがほとんどの人の奥底に根付いている感じがします。

私達くらいの世代だと、そういう親の姿を見て育ってきているから、男女平等とか家事分担とかいう最近の世の中の風潮になびくようなフリをしつつも、自分でも知らない心の奥底では
「家事と育児は女の仕事」
「家計を支えるのは男の仕事」
という普遍的な習性が抜けきらないで存在しているんでしょう。

なぜ、日本はこんなに子育てしづらい国なのか?
原因と対策について考えてみたいと思います。

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赤ちゃんは迷惑な存在なのか?

子供が赤ちゃんの頃は、ちょっとお出かけするのも一苦労ですよね。
持ち物もすごくいっぱい必要で、赤ちゃんを抱っこしているだけで重いのに更に重い荷物を持たないといけない。
重たいだけでなく、赤ちゃんは常にいい子でじっとしていてくれる訳ではないので、ぐずったりギャーギャー泣いちゃったり暴れまくったり、しまいにはウンチがオムツから漏れてきて赤ちゃんの服も自分の服もウンチまみれになったり・・・。

ほんとに大変です。
赤ちゃんを連れて出かけるというのはそれだけ大変なことなんだから、まわりの人はきっと優しくしてくれるだろう、手助けしてくれるだろうと、普通に考えたらそう思いますよね?

だけど、悲しいことにそうではない人が世の中にはたくさんいるんですよね。
赤ちゃんとのおでかけで、まず最初の難関が電車やバス・飛行機などの公共交通機関です。

よく耳にしますよね、こうゆう話。

・電車の中でベビーカーを広げるられると迷惑
・電車やバスや飛行機の中で赤ちゃんの泣き声が迷惑
・通勤時間帯の電車に子連れで乗ってこられると迷惑

「こーわーいー!」

こんな話聞いたら、世の中のママ達はみんな赤ちゃんと一緒にお出かけできないじゃない!
だったら車を使えばいいとか、子供が小さいうちは近所以外の場所に出かけるなとか、そうゆう自己中心的にもほどがあるアホの意見は無視するにしても、赤ちゃんが迷惑って・・・本当に悲しい。

そもそも、赤ちゃんってどんなものなのか、育児がどれほど大変なものなのかということを理解していない人間が多すぎるんですよね。
「赤ちゃん迷惑」
とか言ってる人たちは、子育てしたことないのはもちろん身近に子育てをしている人がたくさんいるという環境が無いんでしょう。

赤ちゃん連れに優しくしてくれる人、それは「おばさん」です。

名古屋に住んでいるころは車を持っていなかったので、子供を抱っこひもに入れてバスに乗る機会がたくさんありました。
うちの暴れん坊将軍がバスの中で長時間おとなしくしているはずもなく、静かなバスの中ギャンギャン泣きっぱなしでの移動もよくありました。

そんな時、迷惑を口に出して言ってくる人こそいませんが、たいていの人は無視です。
でも、「おばさん」は違います。
子育てを経験してきているおばさん達は、育児がどれだけ大変か、赤ちゃんを連れて出かけるのがどれだけ過酷か、忘れていないんです。

人って忘れる生き物だけど、育児のような戦場ともいえる過酷な体験はなかなか忘れないんでしょう。

おばさんは、

「かわいいね~」
「おなかすいたのかな~」
「ママとそっくりだね~」

そんな言葉を、かけてくれるんです。

ただ、それだけ。
それだけなんだけど、その言葉をかけてもらえるだけで私はいつも涙が溢れてしまいそうになったんです。

「迷惑だろうな」「ぜんぜん泣き止んでくれない」「なんでこんなに泣くの?」「どうしたらいいの?」「重いよ、肩が痛いよ、足も痛いよ」「お願いだから泣き止んでよ」

そんな溜まっていた思いが一気に解放されて、「あ、私もこの子も悪くなかったんだ」って。
なんかうまく言えないけど、すごく人の優しさに触れた瞬間ですよね。
本当に、母は偉大だと、子育てをしてきた世の中のお母さん達を尊敬せずにはいられませんよ、まったく。

外国では、そういった行動を「おばさん」だけでなく、若者もおじさんも老若男女問わずしてくれる国がたくさんあるそうです。
お国柄、人が温かいとかってこともあると思うけど、やっぱり国を挙げて次世代を担う子供を大切にしていこうっていう風潮があるんでしょうね。

子供に優しい国、赤ちゃんを大切にする国、素敵ですよね。というか当たり前ですよね!
残念ながら、日本はそういうレベルではないようです。

子育ては、想像を絶する大変さなんです。戦場です。毎日が修羅場なんです!

子供はとっても可愛いです。
赤ちゃんはとっても可愛いです。

可愛いんですけど、赤ちゃんのお世話は過酷です。大変なんてもんじゃないんです。
妊娠・出産という壮絶な体験をした後で、母親の身体は瀕死状態といっても過言ではないほど弱っているのに、一人ではなんにもできない、ごはんを食べることも一人ではできないような100%手がかかる生き物を、死なないように必死で育てなければいけないんです。

犬や猫や他の動物の赤ちゃんとは話が違うんですよ。
歩くこともできなければ、自分で餌を食べることもできない。泣くことしかできないんです。
一から十までお世話をしてあげないと、死んでしまうんです。

当たり前のことを言ってるようですけど、これってすごいことじゃないですか?
その生き物の命を預かることの重圧といったら、ものすごいものです!

自分のちょっとしたミスで、死んじゃうかもしれないようなか弱い生き物を、産後の母親はボロボロの身体で命を懸けて守らなければいけないんです。
命を懸けるのは、なにも出産のときだけじゃないんです。その後の子育ても命懸けなんですよ。

出産で免疫力はガタガタに落ちて、すぐ疲れるしすぐ風邪ひくし、夜泣きで寝不足だし、授乳で体力めちゃくちゃ奪われるし、ホルモンバランス崩れて何もかもうまくいかないし・・・。
そんなボロボロの身体で赤ん坊の世話を一人でするなんて、もう狂ってるとしか言いようがないです。

昔は、子育てはみんなでするものだった。

以前、NHKの番組でこんなのがありました。

この番組を見て、どれだけの母親が泣いたことか・・・。
子育てが辛いと感じているのは自分だけじゃない、子育てが辛いのは自分のせいなんかではない、ということが科学的な見地から解説されていて、よく理解できて本当に救われる思いでした。
この番組は、子育て世代の方だけでなく、世の中のたくさんの人に見てもらいたいなーと思います。
再放送も時々されるみたいですが、ぜひ映画化を検討してもらいたいものです。

番組によると、昔は子育てというものは家族や地域の人々みんなでするものだった。
決して母親が一人で子育てをするなんてことはないんです。

それが、現代は核家族が多いのでなかなかそうゆうことができない。
核家族は絶対的に子育てに向いてない環境なんですよねー。

母親が一人で子育てしていると、母親の人格が変わっちゃうと思うんですよね。
本来、一人ではできない仕事をなぜか現代の母親は一人でやらされて、その責任も全て負わされる。
子供に何か問題があると、母親のせいにされたりする。
育て方が悪いんじゃないかとか、母乳じゃないからだめだとか、母親がちゃんとしてないから子供が可愛そう、みたいなのとか。

核家族なのはどうしようもないとして、核家族なんだったら父親が子育てに参加するのは当然ですよね?
さいきんは、育児をする父親もだいぶ増えてきていますが、父親は母親の育児に協力するってだけでは全然足りないんです。
たいていの男性は、
「育児は俺の仕事ではないけど、大変な時は協力するよ。」
というスタンスだと思います。

それじゃダメなんですよね。
育児に参加しないとだめなんです。協力じゃなくて一緒にやる。
男性が育児休暇を取るのが当たり前の社会に、日本もなるべきだと思います。
国全体で、社会全体でそういった風潮にしていかないと、男性も育児に参加したくてもできないもんね。

そうしないと、少子化なんて加速する一方でしょ。
社会から子供を産め産めと言われ、産んだら母親は子育てを押し付けられて、ただでさえ過酷な育児なのに、世間からは赤ちゃんを迷惑がられ・・・

そんな状況で、母親は心身ともにボロボロになって、
「あ~、子供なんて産むんじゃなかった」
と、絶望的な気持ちになり、それが酷くなると虐待という悲しい結果を生んでしまうんじゃないでしょうか。

母親は、一人で子育てをするという無理難題を押し付けられ、「もう無理」っていう状況になってしまう。
まだ子供を産んでいない人も、子育ての大変さを見聞きして知っているから、「私には無理」ってなってしまう。
そんな状態では、子供なんて増えないですよね。

日本は少子化対策として、まず子育てのしやすい環境を整備しなきゃですよね。
子育てに苦しんでいる母親たちを救うのは、誰の仕事なんでしょうか・・・。

海外では、ベビーシッターや家政婦を雇うのは一般的なこと。
母親は、そいうったものを利用して、育児の負担を少しでも少なくしたり、自分のためにリフレッシュしたりする時間を作っています。
海外では、父親が育児休暇を取ることも一般的です。

このままでは、頭が良い人はみんな、子育ての環境や住環境が日本より整った外国にみんな移住しちゃうんじゃないのー?

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