’りんねしゃ’さんにて、なかじさんの発酵トーク!聞いてきました。

前から気になっていた、発酵マニアの間では有名な「なかじ 南智征」さんの発酵トークイベントに参加してきました。

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なかじ南智征 さんとは

なかじさんといえば、発酵冒険家・身体心理研究家・瞑想家・リフレクソロジストといった面白い肩書きをお持ちの方で、寺田本家の蔵人頭なんかもされていたことがあるそうです。

私は、Facebookの「ぷくぷく発酵塾」というグループで彼の存在を知ったのですが、なんだかとっても変わった角度からのマニアックな発酵話などを発信されていて、面白い人だなーと思っていました。

全国で発酵に関するセミナーを行うなどの活動をされている なかじ さんですが、今回は愛知県にある自然食品店「りんねしゃ」さんが主催されている、「食べるのこと、考える10の問い」というイベントの【発酵】の会にゲストとして来られました。

りんねしゃ さん

「りんねしゃ」さんは、自然食品店としていろんなイベントに出店されていたりして、愛知県や岐阜県などではとても有名なお店です。

この日は、津島市にある公民館のお座敷でトークイベントが行われました。

狭い座敷にたくさんのお客さんがぎゅうぎゅう詰めに入って、とても距離の近い座談会のようなお話会。

はりきって一番前に座ったら、なかじさんがめちゃくちゃ近い!

ち、近すぎる!

発酵についてのお話

この方、デザインのセンスもあるんでしょうか。ホワイトボードに書かれた「発酵」のデザイン文字がクオリティ高いです。

この真ん中に書かれた「発酵」の文字から、トークが進むごとに文字やイラストを書き足していかれるのですが、それが非常にまとまりが良くて最終的に1枚のイラスト画のような感じになりました!

計算されつくしているのか、それとも偶然なのか・・・。

とにかくセンスありますね!

なかじさんの発酵トークは、なんとも摩訶不思議な世界。

まずは、発酵の「酵」という字のお話から。

酉年の話から始まり、酒壺のことから、日本語の単語はすべて音で意味がわかるようになっているという事や、生き物はみんな太陽のエネルギーを間接的に受けて生きているという事まで・・・。

発酵とは関係なさそうに見えて、実はすごく深い関りがあるという、かーなり面白い角度から見た発酵のお話でした。

漢字の話かと思ったら、神様の話(神話的な話)とか、電子や原子や分子の話とか、なんとも不思議な流れで話は進んでいき、でもちゃんと「発酵」についての話で、一見ばらばらな事を話しているようで実はしっかりつながっているので、とても聞きやすく理解もしやすい内容でした。

まさか、お米を食べることが「太陽の電子エネルギー」を食べていることになるなんてね。深いです。

和食はすべて発酵食品なんだ

和食の構成要素は、「 食材 + 調味料 」

和食の基本調味料である「さ・し・す・せ・そ」は術すべて発酵食品だって、知ってましたか?

調味料や発酵について学んできた私も、さすがに塩は発酵食品じゃないと思っていましたが、なかじさん曰く塩も発酵食品なんだそうです!この話はかなり目から鱗でした。

そもそも、現代の食育では「さ・し・す・せ・そ」=「砂糖・塩・酢・醤油・味噌」と習いますが、砂糖がなかった昔は「さ」は酒のこと。なので、酒・酢・醤油・味噌が麹を使った日本独特の発酵調味料だという事はわかります。けど、塩はどのへんが発酵・・・?

となるのですが、簡単にいうと

海水には微生物による発酵によってビタミンやミネラルが含まれている。だからそれを凝縮して結晶化した塩は、発酵食品だ!

という事だそうです。

うーむ、ナルホド!

とにかく、地球に存在する物質の多くは発酵しているということですね♪

という事で、和食のきほん調味料はすべて発酵食品です。なので、必然的に和食=発酵食ということになる。たとえば、小松菜をただ茹でただけでは和食にはなりませんが、茹でた小松菜に醤油をかければそれだけで和食になるし、同時に発酵食になる、という事です。

だから、日本人って昔からごくごく普通に発酵食を食べてきたのです。最近、美容や健康に発酵食が良いと言われているので、「じゃあ食べなきゃ!」ってことで、なぜかヨーグルトとかチーズとか乳酸菌飲料とかをたくさん食べちゃう人が結構いますが、それってなんか違いますよね。

そうじゃなくて、普通に和食を食べていれば発酵食を摂れるんです。

ただし、ホンモノの調味料を使って作った和食じゃないとダメですけどね!ホンモノの調味料とは、簡単に言うとちゃんと発酵している調味料のことです。本来、醤油も味噌も酢も長期間熟成させてしっかり発酵しないとできないものなのですが、戦後の日本には工業的に作られた「ホンモノじゃない調味料」が普及し、現代でもそういったニセモノ発酵調味料がスーパーの調味料売り場の大半を占めています。

そういったホンモノでない調味料を使っていては、発酵食品の本来の味や健康効果を享受することはできませんので、調味料を選ぶ知識をしっかり身につけてもらいたいですね!

和食のきほん調味料さえしっかりしたものを選んで使っていれば、ヨーグルトやR1などの乳酸菌飲料やサプリメントなんて摂らなくても、十分に発酵食が摂れるんです。

しかし、工業的な速醸も悪ではない。

伝統製法を守って昔ながらの方法で、ホンモノの日本ので伝統的な発酵調味料を作られている生産者さんは本当に素晴らしいです。そういった方々に蔵を存続してもらうためにも、ホンモノの調味料を購入して応援していきたい!

という思いが強い私ですが、この日のなかじさんのお話を聞いて工業的な速醸の調味料も、必要な部分はあるんだなという事を改めて理解しました。

ハッキリ言って不味いし、身体にもよくない。

だけど、安いし大量生産できるのは間違いなくて、それって現代社会の流れとか今の人口をカバーする食糧を供給するためには必要なものなんですよね。

それが無かったら、安い外食産業は成り立たないし、そもそもすべてを天然醸造で造っていたら確実に間に合わない。だから、ニセモノの調味料が悪とは言えない部分もたくさんあるということです。

すべての添加物を避けるとか、農薬が使われた野菜を全て避けるとか、ニセモノの調味料を全て避けるとか、そんなのは現代社会では到底無理です。それが必要な場面も多々あります。

だけど、家庭で食べるごはんには、ホンモノの調味料を使いましょうよ!ってこと。

家庭で毎日手料理を作っても、調味料だったらそんなにガブガブ消費するものでもないし、多少お値段が張っても良いものを選ぶことは、将来の自分や家族の健康のためにもなります。

ホンモノの調味料って、たしかに高いです。だけど、価値観を少し変えてみればそんなに高いと思わないはず。本や服には簡単に2,000円や5,000円って出しちゃうけど、醤油や味噌には1,000円でも高いと思ってしまうのは、なぜでしょうか。

今、スーパーで調味料代をケチって節約するより、そこに少しだけ投資しておけば、毎日美味しいおかずが食べられて、なおかつ将来の健康も手に入れられる。それによって、将来かかるであろう医療費を大幅に節約することができるんです!

医療保険に入るより、ホンモノの調味料をにお金を使ったほうが、美味しくて楽しくてお得なんですよ♪♪

発酵食は、取り入れるのではなく取り戻す!

稲作文化と麹の発酵文化は、ほぼ同時に始まったと言われています。

稲穂の先についていた野生の稲麹が米と合わさることによってできる米麹。その米麹から醤油や味噌などの発酵食品がつくられるようになったのですね。

日本の文化 = 発酵文化

です。

発酵食というものは、日本人が昔から慣れ親しんできたものであり、日本人の食文化そのものです。だから、「健康のために発酵食を取り入れましょう!」なんて、何を今さら!な話なんですよね。

むしろ、伝統的な日本食である発酵食から離れてしまっているのが現代人なので、わざわざ新しく発酵食をとりいれるのではなく、昔ながらの食を取り戻せばいいわけなんです。

とっても簡単なことですよね♪

なかじさん、良いこと言うな~。しかも分かりやすい!

勉強になりました
(*´▽`*)

なかじさんの著書には、カバーをはずすとなんと「どぶろく」の作り方が載ってます♪


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