ホンモノの調味料について * 「塩」 塩の選び方や製造方法から健康効果まで

ホンモノの調味料について、シリーズで記事を書きたいと思います。

家庭で使う定番の調味料である、塩・油・醤油・味噌・酢・みりん・砂糖・酒の選び方や健康効果、製造方法などをわかりやすく書いていきます!

巷に流れている調味料の情報についての ウソ・ホント も♪

初回は「塩」でございます。

今回の記事は長いです!
手っ取り早く「塩の選び方」や「おススメの塩」が知りたい方は、Contentsからリンクに飛んじゃって下さい(*’▽’)

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塩とは

塩は、身体の機能調整に重要な役割をもち、神経や筋肉を正常に動かす働きがあります。また、骨や血液、細胞などの構成成分にもなります。

また、料理の「おいしさ」を決める重要な役割をもっており、少しの塩加減で料理の味が変わってしまうほど、味付けの大切な要素になります。

塩には身体に必要な役割や料理の味をつける役割以外にも、さまざまな働きがあります。

菌の繁殖を抑えて腐敗を防ぐ

腐敗菌の増殖には、温度・水・栄養が必要ですが、塩には浸透脱水作用があるため、食材から水分を抜いて食材の中の水分と結合しながら塩分を蓄えるので、腐敗菌が入り込んで繁殖するのを防ぎます。

発酵の調整をする

発酵は微生物の働きによって起こります。塩の濃度を調整することによって、食品に含まれる水分量や塩分量を調整して、それぞれの微生物に最適な環境をつくることができます。味噌や醤油などに含まれる塩は、腐敗菌の繁殖を防ぎ発酵を調整する役割を担っています。

酵素の活性を抑制する

塩には、酸化酵素の活性を抑制し、食材の色を鮮やかに保つ作用があります。リンゴやゴボウ、レンコンなどは、塩水につけることで褐変の防止になります。また、野菜を茹でる際にお湯に塩を入れると、野菜の鮮やかな色を保つことができます。塩を入れることによって、ほうれん草などの緑色の野菜に含まれるクロロフィルが安定するからです。

食材の水分を出す

キュウリを塩もみしたり、魚に塩を振ることで、浸透脱水作用により余計な水分が外に出ます。浸透圧の差によって細胞内の水分が引き出され、その状態で塩の成分が細胞内に入ることによって塩味がつくのです。

酸味をまろやかにする

酢の物などを作るとき、酢を入れすぎて酸っぱくなりすぎた場合に塩を入れて調整すると、酸味が抑えられます。

タンパク質への作用がある

塩には、加熱されたタンパク質が凝固するのを促す作用と、タンパク質を溶かす作用があります。

下ごしらえで魚や肉に塩を振るのは、旨味を含んだ肉汁が流れ出すのを防ぐためです。また、ゆで卵を茹でるときにお湯に塩を入れると、中身がはみ出すのを防ぐことができます。これが、タンパク質を凝固させる作用ですね。

魚のすり身をつくる際に、塩を入れると粘り気が出ます。また、乾燥大豆を塩水に漬けてから煮ると、早く柔らかく煮ることができます。これは、タンパク質を溶かす作用からです。

対比効果がある

甘いものに塩を少し振ることによって、本来の甘味をより感じやすくなります。スイカに塩をかけるのは、このためですね。

焦げを防止する

魚を焼くときに、ヒレや尾に塩をつけて焼くと焦げを防ぐことができます。和食のお店などでよく見る、化粧塩と呼ばれるものです。

塩の種類と原料

●海水塩

海水を原料にして作られる塩です。世界各国の沿岸で生産されていますが、生産量は塩全体の3割ほど。日本では、この海水塩がもっとも多く作られています。オーストラリアなどの広大な土地があり降雨量が少ない地域では、太陽と風の力で結晶にする天日塩の生産が多いですが、日本のように国土が狭く降雨量が多い地域では、火力を使った釜炊きでの生産が多くなっています。

●藻塩

日本独自の、海藻から作られる塩です。海藻を収穫し、天日で干して乾燥させ、塩を付着させます。そして、海藻に海水をかけ流して濃縮海水を作るか、海藻を海水と一緒に煮詰めて、海藻のエキスを海水に移し、途中で海藻を取り出してそのまま煮詰めて結晶にします。

●岩塩

約5億年~200万年前に海だった土地にある岩塩層から掘り出した塩です。世界の約6割が岩塩を使用しています。 ちなみに、日本には岩塩層は存在しません。

●湖塩

塩分濃度が高い湖で自然に結晶した塩です。ボリビアの「ウユニ塩湖」は有名ですね。

↑ちなみに、私も行きました。ウユニ塩湖。写真はその時に撮影したのもです。雨期は一面ガラス張りのようになる湖面が有名ですが、乾期のウユニもすごく良かったですよ♪

↑塩の結晶です。

日本で販売されている塩には、原材料として「海水・岩塩・湖塩・天日塩」の4つのどれかが記載されているものがほとんどです。

原材料に記載されている「天日塩」とは、主にオーストラリアやメキシコで作られた天日の海水塩で、それを原料にして加工を加えて塩にしてあるものに記載されています。この天日塩は主に、工業用として輸入されており、苛性ソーダや塩素やソーダ灰になって、ティッシュ・アルミホイル・新聞紙・ガラス・合成ゴムなどの製品に利用されています。その一部が、食用として塩に加工されています。

製塩の工程

日本で最も多く生産されている海水塩は、大きく3つの工程を経てつくられています。

①「濃縮」(採かん)  ➡  ②「結晶」(煎ごう)  ➡  ③「仕上げ加工」 

 

①「濃縮」(採かん)

海水の塩分濃度は3~3.5%です。まずその塩分濃度を6~20%程度まで濃縮する工程です。海水をそのまま煮詰めて結晶にするには時間と燃料がかかりすぎるので、この工程を行い、結晶工程の効率化を図るのです。

 

濃縮工程には、下記に記すようなさまざまな方法があります。

 

●天日

塩田などで、太陽と風だけの力を使って水分を蒸発させる方法です。天日の製造方法は製造所によってさまざまです。

・流下式塩田(りゅうかしき)
立体的にタワーを組んで、高いところから海水をかけ流し循環させて濃縮します。昔は竹枝を使った「枝条下式塩田」が主流でしたが、竹枝が入手しずらくなった現代では、漁業ネットを使った「ネット式塩田」が多くなっています。

・揚浜式塩田(あげはましき)
塩田に海水を撒いて天日にさらして水分を蒸発させ、塩のついた砂を集めて容器に入れ、そこに海水をかけ流して濃縮海水を作る方法です。日本では唯一、石川県の能登半島に残っている製法です。珠洲市(すずし)が有名な産地で、江戸時代から続く塩田があります。

・入浜式塩田(いりはましき)
潮の干満差を利用して塩田に海水を引き入れ、碁盤の目のように引かれた浜溝から海水が塩田全体に広がり、毛細管現象を利用して海水を撒かなくても塩田の表面に海水を行きわたらせる方法です。海水が行きわたった砂を集めて沼井(ぬい)に入れ、上から海水をかけて濃縮海水を作ります。

●イオン膜(イオン交換膜)

陽イオンと陰イオンだけを通す特殊な膜に電流を流すことで、海水中にあるナトリウムイオンだけを集めます。そうすることで、ナトリウム純度の高い濃縮海水を効率よく作ることができます。

これは日本の食用塩の80%を占める工程です。塩業近代化臨時措置法が施行されていた間は、使用できたのは基本的にこの方法でしか塩を作ることができませんでした。現在でもこの方法で作られた塩が大半ですが、イオン膜による方法で製造された塩は、塩化ナトリウムが99%以上ありミネラル分がほとんど入っていないのが特徴です。

塩業近代化措置法については、「塩の歴史」の項で、イオン交換膜法による塩化ナトリウム99%以上の食塩については「塩の選び方」の項で詳しく解説します。

●逆浸透膜

水以外の物質を通過させない特殊な性質を持つRO膜を使って、海水から淡水を分離し濃縮する方法です。淡水だけが通る膜のため、残った海水にミネラル分が残ります。海水を真水に変えて水道水として利用している、沖縄県でよく使われる製法です。

●溶解

天日塩を使った「再製加工塩」を製造する際や、岩塩を溶かして取り出す際に使用される方法です。岩塩を水に溶かして異物を沈殿させて除去しながら、効率よく濃縮海水をつくることができます。

日本では、塩業近代化臨時措置法が施行されている時代の法律の抜け道として、作ることが許可されていた製法で、外国から輸入した天日塩を日本の海水に溶かし、再び結晶にする方法です。

●浸漬

日本で最も古い濃縮方法で、「藻塩」を作る工程で使われます。海藻のホンダワラを海水に浸し乾燥させて塩が付着した状態にし、そこに海水をかけ流す作業を何度も繰り返しながら濃縮海水をつくります。「藻塩」は海藻を入れたまま煮詰めるので、茶色で独特のうまみがある塩ができます。

●平釜

海水を密閉されていない釜に入れて煮詰め、沸騰させる方法です。豪雪地帯や降雨量の多い地域で使われる方法で、大掛かりな装置を必要とせず小規模でも製造することが可能です。

●立釜

海水を密封した釜に入れて加熱し、濃縮させる方法です。圧力を下げて沸点を低くすることで、平釜に比べて効率よく濃縮することが可能です。

②「結晶」(煎ごう)

海水の濃度を最終的に20~30%まで濃くして結晶にします。海水に含まれるミネラルは、その種類によって結晶化するタイミングが違うので、どのタイミングで塩として収穫するかによって、その塩に含まれるミネラルバランスが変わってきます。

塩に含まれるミネラルバランスのバランスによって、その塩の味に変化がつくので、海水塩を作る工程ではとても重要な工程といえます。

結晶工程にも、さまざまな方法があります。

天日

太陽と風の力だけで結晶にする方法です。日本は雨が多い地域なので、ハウスの中に結晶箱を並べてゆっくり結晶化する方法が多くとられています。時間をかけて少量しか作ることができないの絵、値段は高くなります。海外では広大な塩田で作られるので、大量に生産することができます。
ゆっくり時間をかけて結晶化するため、粒が大きいフレーク状の塩ができやすいのが特徴です。

●立釜

密閉釜で加熱濃縮を行い、結晶化する方法です。圧力を下げることで沸点が下がり、平釜より効率よく結晶化できます。結晶は立方体になることが多いのが特徴です。

●平釜

密閉されていない開放釜で煮詰め、結晶をつくる方法です。温度や煮詰める時間によって、成分や形の個性が出ます。ぐつぐつと沸騰させると細かい凝集結晶ができ、沸騰させないと大きめの結晶フレーク状やピラミッド型のトレミー状結晶ができやすくなります。

●乾燥

 温室の中で、高いところから濃縮海水を噴霧し、水分を蒸発させて塩の結晶を作る方法です。微粉で海水とほぼ同じ成分の塩ができるため、マグネシウム(にがり)の含有量が多くパウダー状の塩になります。

 

加熱ドラム

加熱したドラム状の金属板に濃縮海水を噴霧し、水分を蒸発させる方法です。噴霧乾燥と同じく、マグネシウムを多く含んだ塩ができます。また、結晶を形成する時間がないためパウダー状の塩になります。

採掘

岩塩や湖塩はすでに結晶になっているので、その結晶を採取する工程を、採掘といいます。

③「仕上げ加工」

濃縮海水を塩として収穫したものを、そのまま商品として出荷することもありますが、焼いたり成形したりして仕上げの加工をしてから出荷されることもあります。

なお、結晶を採取したあとに「にがり」を分離させる作業は、仕上げ工程にはあてはまりません。「にがり」(塩化マグネシウム)とは、海水から塩を作る過程で出る副産物で、苦みが強い液体です。豆乳を凝固させ、豆腐を作るときに使用するものですね。

●乾燥

装置を使って蒸発させ、塩の水分を除く工程です。

●焼成

塩を焼いて「焼塩」をつくる工程です。380℃以上は高温焼成、380℃未満は低温焼成といいます。焼成することによって塩の結晶が破裂して細かくなり、マグネシウム化合物でコーティングされるため、さらさらの塩が出来上がります。

●粉砕

塩の結晶を砕いて粒を小さくする工程です。岩塩や湖塩のような大きな塊で採取される塩は粉砕されることが多いですが、海水塩も使いやすいように粉砕してあるものが多くあります。

●混合

塩の結晶に何か別の物を添加する工程です。栄養強化のためや、マグネシウムやカリウム、カルシウムを添加してナトリウム含有量の割合を低くする目的でこの工程が使われます。

洗浄

天日塩や岩塩など、輸入した塩に対して行われる工程です。塩が溶けないように飽和食塩水などで洗い、塩に付着した砂泥や不純物を取り除きます。真水で洗うと、ナトリウム以外のミネラルが先に流れてしまうので、ナトリウムの純度が高くなります。

●造粒

塩を成形する工程です。パウダー状の塩を顆粒状にしたり、大きなタブレット状にしたり、用途によって使いやすい形に成形します。

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塩の形と成分

塩は原料や製法によってさまざまな種類があり、それぞれの個性があります。味の濃淡や塩分の強弱、粒の大きさや色、形、成分などによって変わってくるので、使用するお料理によって使い分けるのが理想です。

形の違い

塩の結晶は立方体が基本で、温度や湿度によってさまざまな形に変化します。

立方体の結晶がたくさんくっついて出来た凝集結晶は、天日塩などによく見られます。濃縮海水の表面にできる薄い板のようなフレーク結晶は、平釜で作られる塩によく見られます。また、ピラミッド型のトレミー結晶は、フレーク結晶が重みで沈みながらできます。そして、海水の水分を瞬間的に蒸発させることで、パウダー状の塩ができます。

フレーク状やトレミー状のものは食感も楽しめるので、トッピングに最適です。また、パウダー状のものは食材への浸透が早いので下ごしらえに向いています。

成分の違い

塩の主成分はナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウムです。海水にはさまざまなミネラルが含まれていますが、そのミネラル分をどの程度含めるのかによって味に違いが出てきます。

海水の塩分濃度は約3%で、それを濃縮していく過程で塩ができますが、成分ごとに結晶化するタイミングが異なります。塩化カルシウムは約15%の濃度から結晶になりますが、酸味が強すぎるため取り除かれることが多いです。濃度が25%くらいになると塩化ナトリウムが結晶になり、約30%の濃度になると塩化カリウム・塩化マグネシウムが結晶になります。

海水塩を釜で炊く場合、塩を釜から採取するタイミングによってミネラルバランスが変化するのです。また、高温で加熱するのか、低温でじっくり加熱するのかによっても、形や成分に違いが出てきます。

このように、製造の工程が同じであっても、海水の取水場所によっても味や成分が異なりますし、濃縮・結晶にする工程での塩梅で味や成分・形に違いが出ます。

それぞれの塩の製造者が、原料の選定や、濃縮の方法や収穫するタイミングに拘りをもって変化をつけることで、それぞれの作り手の思いが反映された、個性を持った塩が出来上がるのです。

岩塩の場合は、採掘地によって味に違いが出てきます。火山の影響でイオウの成分が多く含まれたり、鉄分が多く含まれたりするためです。また、長い年月をかけて結晶になるので、海水に含まれるミネラル分がそれぞれ別々に結晶になります。そのため塩化ナトリウムの含有割合が多くなります。

塩の歴史

ここでは日本の塩の歴史についてお話します。

日本には岩塩層や塩湖はないため、ほとんどが海水を原料に塩を作ります。最古の製塩方法は、土器と海藻を使って作る「藻塩」です。それが約3500年前の縄文時代。

8世紀になると能登半島に揚浜式塩田が登場し、釜の材質も鉄や石になるなどして変化をとげてきました。

大きな変化が起きたのは1971年。塩専売制度下の塩整備事業により、ごく一部の除く全ての塩田が廃止となり、イオン交換膜を使った塩のみが製造できることとなりました。塩の安定供給のために近代的な製法を推し進めるもので、これが塩業近代化臨時措置法です。これにより、日本の99%の塩がイオン交換膜を使って作られた塩に変わりました。

その後、かつての塩を取り戻すため「自然塩復興運動」が各地で行われ、1973年には「再製加工塩」の製造販売が認められることになりました。そして、再製加工塩ではなく国産海水を100%使った塩づくりを目指す製塩業者が登場し、1985年には製造販売が許可されるに至りました。

1997年には塩専売法が廃止され、現在では国内500か所以上の製塩所で個性豊かな塩づくりが行われ、2003年には塩の輸入も自由化されました。そういった歴史的な運動があったおかげで、現在のようにバラエティーに富んだ塩を楽しめるようになったのです。

しかし、いまだに安価で大量に製造できる「イオン交換膜」で作られた塩が国内産の塩の約80%を占めているのが現状です。

塩の健康効果

食塩の摂取量が高血圧の発症率を高めるという研究結果が発表されてから、塩分の摂りすぎ=高血圧というイメージが定着し、「減塩」という言葉が一般に浸透して「減塩」を謳った商品がたくさん売られていますね。

しかし、最近の研究では塩と高血圧の関係性は否定されつつあり、極度の減塩は逆に身体に悪影響を及ぼすことがわかっています。

厚生労働省の推奨する成人の1日あたりの塩分摂取量は、男性8g、女性7g(2015年)となっていますが、この数値は見直しが行われるたびに少なくなっています。それなのに、塩が原因と言われている高血圧の患者数は年々増える一方です。これが何を意味するのかは容易に想像できますよね・・・。

にもかかわらず、未だに病院では血圧が高めの人には決まりきった減塩指導をするようです。

また、よく醤油や味噌などで「減塩醤油」などと書いてある商品がありますが、「減塩」を謳っている加工食品は、塩分を減らすことで生じる味の変化への対応として化学調味料が添加されていたり、減塩することによって低くなる保存性を埋め合わせるために、多くの保存料が添加されていたりします。したがって、健康を気にして「減塩」のものを選んだのに、逆に不健康になる可能性があるのです。

塩は、人間にとって必要不可欠なものです。人間の身体の60%は水分で、そこに0.9%の塩分が含まれています。適切な量の塩を摂取して体内の塩分濃度を一定に保つことで、健康な状態でいられるのです。ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウムを主な成分とする塩は、身体の機能を調整するのに重要な役割を果たしています。

浸透圧を一定に保つ

細胞内液にはカリウム、細胞外液にはナトリウムが多く存在しており、細胞が正常に活動できるよう、細胞の浸透圧を一定に保つ役割をしています。

消化液を作り栄養素の吸収を促す

栄養素は、イオン化してはじめて体内に吸収されます。塩のミネラルは栄養素のイオン化を助けるので栄養素の吸収に欠かせません。また、消化液をつくり、タンパク質の分解を促します。

神経伝達・筋肉の動きを助ける

神経の伝達や筋肉の動きは、脳からの電気刺激で行われています。体内に適切な濃度の塩分があることで、脳からの電気信号が通りやすくなります。

酸性・アルカリ性のバランスを保つ

人間の身体は、通常は約pH7.4のアルカリ性ですが、代謝によって酸性物質がつくられ酸性に傾きます。それをナトリウムが中和して、アルカリ性に保つ働きをします。

このように、適切な量の塩分を摂取することは身体にとって必要であり、極端な減塩をすると下記のようなさまざまな弊害が引き起こされます。

●高血圧を誘発する
●交感神経が活発になり、免疫力が低下する
●脱水症状を引き起こす
●酸素の活性が失われる
●食欲減退、胃腸障害を引き起こす
●体力低下、無気力、倦怠感
●筋肉疲労

摂りすぎた塩分は野菜などに含まれるカリウムとともに体外に排出されますので、バランスの良い食生活を心がけていれば、極端に減塩をする必要は無いのです。

塩の選び方

塩を選ぶときは、パッケージの表も裏もよく確認しましょう。しっかり見れば、さまざまな情報が書かれているはずです。

①製造方法
原材料名と製塩工程が記載されています。どこで取水された海水なのか、どのような工程で作られたのかがわかります。

工程が「イオン膜」の場合、電気分解されてNaとClだけを取り出しているので、ミネラル分がほとんど含まれていません。塩化ナトリウムが99%以上の塩は日常的に摂取すると身体に害を及ぼす可能性があるので、あまりおすすめしません。

「塩の健康効果」でも少しふれた高血圧の原因だと言われる食塩は、塩化ナトリウムが99.9%以上で他のミネラル分がほとんど含まれていない、不自然に精製された食塩のことだといえます。そういった不自然な食塩を摂り続けることによって、体内のミネラルバランスが崩れてしまうのです。

また、「混合」と記載されている場合は添加物が入っているので、あまり自然な塩とはいえません。

おススメするのは、完全な天日塩か、天日・平釜の工程のものです。こういった昔ながらの自然な製法で作られた塩を選ぶのがポイントです。

②栄養成分表
ナトリウム・カルシウム・マグネシウム・カリウムと、食塩相当量の記載がされています。それぞれの成分が含まれる量によって味わいに違いが出てきます。

ナトリウムは単純なしょっぱさ、マグネシウムは苦み・うまみ・コク、カリウムは酸味、カルシウムは単体では無味だが相対的に甘味を感じます。

塩化ナトリウムが多く含まれていて他のミネラルが少ない塩は、ただしょっぱいだけでなく、摂り続けることで身体のミネラルバランスを崩しかねません。

ちなみに、多くの岩塩は鉄分の含有量は多いですが、その他のミネラル分はあまり含まれていません。しかも、その鉄分は身体には吸収されにくいと言われています。

食塩相当量とは、食品に含まれるナトリウムの量を食塩の量に置き換えたもので、

ナトリウムの量 × 2.54 = 食塩相当量

となります。

 

成分表から選ぶポイントとしては、塩化ナトリウムが95%以下で、その他のミネラルが多く含まれているものを選ぶと良いといえます。

 

商品によっては、パッケージにこういった数値の記載がないものもあります。その代わりに、製品に込めた生産者の思いや歴史などを含めた、こだわりの製造工程などが文章で書かれているものもあります。

ミネラルの成分表が書かれていない場合でも、そういったこだわりが見られる商品であれば、塩化ナトリウムの含有量が少なめで他のミネラル分を多く含んでいることが多いです。あえて成分表を表示しないのは、生産者の商品に対する自信の表れなのかもしれません。

 

 

おススメの塩はこれ!

私が個人的におススメする、比較的手に入りやすいお塩です。

基本的には、日本の海水が原料で、工程は天日・平釜のものが良いと思っています。

ちなみに、「赤穂の天塩」とか、「シママース」とか「伯方の塩」などは有名ですが、メキシコやオーストラリアをから輸入した天日塩を加工しているもので、しかも、わざわざ「にがり」を添加してあったりするのでなんとなく不自然な感じがして好きじゃないです。 

おススメはこちら。
「海の精」は、流下式塩田と平釜でつくられた塩です。伊豆大島の黒潮が運ぶ海水を繰り返し、流下式塩田に流し、太陽熱と風の力で水分を蒸発させます。濃縮した海水を平釜でじっくり煮つめ、まろやかな味わいに仕上がっています↓↓↓

海の精 あらしお 760g[海の精 塩]【あす楽対応】

「粟国の塩」は、サンゴ礁の澄み切った海水を濃縮してつくられた、海のミネラル豊かな海塩です。粟国(あぐに)島近海のサンゴ礁からくみ上げた海水を高さ10mある採かんタワーに流しし、水分を蒸発させていきます。さらに平釜で30時間薪を燃やして煮詰めたりして、半月かけて仕上がります。↓↓↓

粟国の塩 釜焚 500g[粟国の塩 海塩]【あす楽対応】

この2つは、大きめのスーパーやデパートなどに置いてあるので、欲しいときにすぐ手に入りますよ♪

海水塩はこの他にも本当にたくさん良いものがありますので、いろんなお店やインターネットで探して味くらべしてみたりすると楽しいと思います!

また、こちらはオーストラリアからの輸入天日塩ですが、非加熱特殊製法の「生の塩」です。 原塩をいったん水で溶解したり、その海水を釜で煮詰めたり、加熱したりせず沖縄の塩職人さんが沖縄のきれいな水でていねいに洗い、沖縄の気候で常温乾燥させたものなので、おススメ↓↓↓
《メール便対応》 天日海塩 750g [ピュアソルト]【生のお塩 お塩ちゃん 粗塩 あら塩 天日塩】《あす楽》

そして、「塩の選び方」の項で、多くの岩塩は鉄分以外のミネラルがほとんど含まれていないと言いました。なので、そういった岩塩はあまりおススメしないのですが、岩塩は岩塩でも、ヒマラヤマグマソルトは、海水塩には含まれていない沢山の種類のミネラルが含まれているようです!

こちらで購入できます↓

ヒマラヤマグマソルトは、世界一のパワースポットでもあるヒマラヤ山脈から取れる、還元力の高い奇跡のお塩で、ケイ素などのミネラルが含まれる希少な塩です。岩塩はマグネシウムやカリウム含有量はどうしても低いですが、100gあたり、亜鉛:285μg、硫黄:0.29g、ケイ素:97ppm、マンガン:169μp銅:76ug、鉄:27.4mgなどを含んでいます。

これはすごいですね!
海水塩と岩塩、健康維持のお供に、またお料理の用途によって使い分けるのもいいかもしれません。

楽天ではこちらのマグマソルトが購入できます↓↓↓


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塩の活用法と保存

塩は基本的に消費期限がありませんので、お料理によって使い分けたりするために沢山の種類の塩を常備しておくこともできます。

例外として、ハーブ塩などのシーズニングに関しては、塩以外のハーブやスパイスが入っているので、賞味期限があります。

塩は消費期限はありませんが、湿気ることがあります。特にマグネシウムが多く含まれる塩は水分を吸収しやすいため、湿気やすくなります。

なるべく湿気の少ない場所で、密封容器に入れ、使用するときに水分が混入しないようにするなどの工夫をし、常温で保存します。

もし湿気てしまったら、スプーンなどで衝撃を与えて砕くか、水に溶かしてペースト状にして使うこともできます。

料理以外での塩の活用法

先ほど紹介したような、作り手の思いのこもった、金額もそこそこお高いお塩はお料理に使ったりそのまま食べたりしてもらいたいですが、それ以外のいわゆる「おすすめしない塩」の用途です。

臭いを取る

プラスチックのお弁当箱などに臭いがついて取れなくなった時、臭いのついた容器にお湯をはって塩を溶かし一晩おくと、臭いがとれます。

鍋の焦げ付きをとる

焦げた部分に塩をふりかけ、10分ほど置いてからスポンジで汚れをこするときれいに落ちます。

衣類の黄ばみをとる

鍋に水を入れて火にかけ、塩と重曹を入れて溶かします。そこに黄ばんだ衣類を入れて1時間くらい煮たあとすすぎます。

まな板の除菌

まな板に塩をこすりつけて洗うことで、除菌ができます。

ぬいぐるみの除菌

ビニール袋に塩とぬいぐるみを入れて振ると、静電気で塩にほこりが付着しぬいぐるみがきれいになります。振った後は掃除機でぬいぐるみについた塩を吸い取ります。

入浴剤として使う

岩塩を使うと良いです。発汗作用で毛穴に詰まった皮脂や汚れを出します。

鼻うがいに使う

塩水で鼻うがいをすると、すっきりします。インド人は鼻炎じゃなくてもやりますよね!花粉症のときなど、帰宅してから鼻うがいをすると、花粉を洗い流すことができます。

脱水時の水分とミネラル補給に

塩水を飲むことで、経口補水液の代用になります。

蚊にさされたときに

蚊に刺されてかゆみが出た部分に塩をのせ、少しの水分を加えてすりこむと、塩の浸透脱水作用によってかゆみの元となる成分が吸いだされ、かゆみが消えます。

まとめ

本当に美味しいお塩があれば、たいした料理をしなくても食材の本来の美味しさを味わうことができます。

市販されている調味料も、基本はすべて塩です。塩がベースで他のものをいろいろブレンドしているだけのこと。要するに、味つけの基本は塩なんですよね。

何かお料理を作ったけど、「イマイチ味が決まらない」という時は、塩を一振りするだけで味が決まるんですよ♪

多くのレシピに、「最後に塩、こしょうで味を調えます」と書いてあることの意味がうなずけますよね( *´艸`)

塩って本当に、奥深いですね。

私達の生活に当たり前のようにある塩。私たちの生命を維持するのに必要不可欠な、とても大切なものです。

巷の噂や利権者による一方的な情報に惑わされず、塩の真実を知り、身体と心が喜ぶお塩を選ぶことや適量を摂取することを心がけ、美味しいお料理と健康に役立てたいですね(*´▽`*)

※この記事の参考文献※
・「日本と世界の塩の図鑑」 青山志穂  (株式会社あさ出版)
・「塩の辞典」 橋本 壽夫 (東京堂出版)
・「調味料の基本」 (エイ出版社)
・「国際食学協会(IFCA)公式テキスト 食学調味料講座カリキュラム」

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