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旅

広島・大崎上島にある「岡本醤油醸造」さんを見学させてもらいました。

2018/3/31 旅, 発酵

広島の離島、大崎上島にある天然醸造の醤油蔵「岡本醤油」さんへ行ってまいりました。

岡本醤油さんのお醤油は本当に美味しくて、かなりおススメのお醤油です。以前からよ使わせていただいているお醤油ですが、実際に醸造蔵を訪ねるのは今回が初めて。自宅からかなり遠いのでなかなか行く機会が無いのですが、今回はたまたま広島に用事があったため、良い機会だと思い見学に行ってきました♪

 

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大崎上島

 

本土からフェリーでしか行くことのできない離島で、とーっても長閑な島です。

海が透き通ってとても綺麗。エメラルドグリーンです!

海沿いを散歩しているだけで、心が癒されます。

広島の竹島港からフェリーで約30分。

海のない県に住んでいる私にとって、人々が日常的にフェリーを移動手段として使っている光景はとても新鮮でした。

 

岡本醤油醸造

 

とても歴史のある風情の醤油蔵です。

こじんまりとした家族経営の蔵ですが、蔵の見学は随時受け付けていて、この日もひっきりなしに見学希望のお客さんが訪れていました。

社長の人柄がそれはもう穏やかで優しくて、とっても可愛らしい方。この社長の人柄に惹かれてこちらに来られる方も多いんじゃないでしょうか。

 

見学の内容自体もとても充実していて、約1時間かけてじっくりと見させていただき、製造工程についてのお話もたっぷりと伺うことができました。

 

原料の小麦を炒る道具。レンガでできています。現在、醤油の製造工程において小麦の炒り方は熱風によるものが主流ですが、こちらでは砂を使って小麦を炒っています。

炒った小麦はローラーを使って砕かれます。

 

 

もうひとつの原料の大豆は、12時間ほど浸漬した後にNK缶と呼ばれる大型の圧力釜で9分ほど蒸します。蒸し時間は短いものの、そのときに使用する大豆の状態や気温などの条件を考慮して、秒単位の微妙な時間調整を行うのだそうです。その作業は長年の訓練で培った職人の勘が必要なんだそう。

 

そして、蒸した大豆と炒って砕いた小麦に種麹をつけて、麹室で製麹に入ります。大豆を蒸したNK缶でそのまま大豆を35℃まで冷却し、NK缶に直接小麦と種麹を入れて混ぜ、それを取り出して製麹室に並べます。

 

↑麹室の扉。

中は熱気むんむんです!まさか麹室の中にまで入らせてもらえると思っていなかったので、感激です♪

 

↑出来上がった醤油麹。とっても良い香りがしています。

 

岡本醤油さんでは国産原料にこだわっており、大豆も小麦も広島県産のものを使用されています。

 

これがNK缶↓

 

 

 

そしていよいよ!

杉の木桶に入った醤油醪たち♪

圧巻です!

そして、めちゃくちゃ良い香りが漂っています。

奥のほうの濃い色の桶は再仕込み醤油。

↓こちらはまだ仕込んだばかりの醪。

 

仕込み後の櫂入れは、3か月間ほど毎日朝晩行われます。発酵が進んでくると、木桶の中からぷくぷくと音がしてきて、醪がふわーっと盛り上がってくるそうです。

 

しぼったばかりの醪をお味見させていただきました。

 

↑こちらの機械で醪を搾ります。温度管理がされた専用の部屋で、酒袋に入った醪を何層にも重ねて上から圧をかけ、ゆっくりと搾っていきます。

自然と溢れてくる生引きの醤油。こちらも特別にペロッと舐めさせてもらいました♪

美味しい♥

計量しながら均等に搾られていきます。

↑搾り機から出てきた生揚げ醤油は、丸大豆を使用しているため油が浮いている状態です。その油を取り除く作業が手間がかかるところなのですが、岡本醤油さんでは独自の方法で自然に油分を分離できる細工をして、効率よく油分を取り除いていました。

それでもやはりとても手間のかかる工程。それにも拘わらず、油の処理をしなくてもいい脱脂大豆を使うのではなく飽くまで丸大豆を使用することに、こだわりを感じます。

 

↑こちらは搾ったあとの醪カス。板のように平になっています。醪カスは有機栽培の農家さんなどに肥料として使われます。

 

↑製造工程を見学する中で、一番驚いたのがこちら。生揚げ醤油に火入れをする装置です。火入れといっても本当に火にかけたりするのではなく、蒸気を当てているのでした。この装置の網目になっている部分に醤油と蒸気が交互に流れ、醤油に蒸気を当てていくという仕組みです。なんとも不思議な装置。

火入れというより、熱するという感じですね。

 

そして瓶詰めされます。

岡本醤油さんの目玉商品は、なんといっても3年熟成の再仕込み醤油ですが、蔵の店頭でしか販売されていない生揚げ醤油も絶品です!

 

3年熟成の再仕込み醤油↓


《岡本醤油醸造場》 『味潟に咲く 手造り醤油 かけ二段仕込み熟成三年 500ml』 [醤油・しょうゆ].

 

二年熟成↓


《岡本醤油醸造場》 『味潟に咲く 手造り醤油 濃口本仕込み熟成二年 500ml』 [醤油・しょうゆ].

 

1年熟成↓


《岡本醤油醸造場》 『味潟に咲く 手造り醤油 淡色仕込み熟成一年 500ml』 [醤油・しょうゆ].

 

本場の天然醸造の醤油蔵を、内部まで細かく見学できて本当に大満足でした。
(*´▽`*)

 

昔ながらの伝統的な製法を守り、こだわりのお醤油作りをされている岡本醤油さん。こういった蔵の方々に存続していっていただくためにも、天然醸造の醤油の良さを多くの方に知ってもらい、愛用することで応援していきたいと思います♪

 

瀬戸内の食文化

 

今回の旅では、新鮮な魚介類が穫れる瀬戸内ならではの、独特な食文化も楽しめました。

前日に訪れた尾道の晩御飯では、広島の世羅みのり牛や、でべら、敢えて薄味のタレの煮付け、などなど。めずらしいお料理がどれもこれも美味しかった。ランチで食べた酢の物も、お酢がとても美味しかったです。

 

そして、竹原駅の近くで食べた謎の珍メニュー ↓

ドーマル重!!

謎のネーミングも楽しいし、乗せてる具材のセレクトも斬新です!

ドーマルはトラハゼのことだそうです。

ご飯の上に、ドーマルの天ぷらが乗っているのは良いのですが、なぜその下にペラペラにカットされたサツマイモの天ぷらが敷いてあるのか・・・。そして、ドーマルの上には海苔と大葉が散らしてある・・・。

なかなか面白い食べ物でした。

 

味付けはとても美味しかったです!

でもサツマイモはいらんかったな(;´∀`)

 

という、なかなかの珍味で楽しかったです♪

 

違う土地と食文化に触れるって、とてもエキサイティングですよね!
(*´▽`*)

 

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